2012-01-01から1年間の記事一覧

メンドクサイ病

「面倒くさい」は役人の大敵だ。ふとした隙に心に入り込んでくる風邪のようなものだが、放っておくと重篤化して、死に至る病になる。 行政は、「事なかれ主義」、「減点主義」などと言われる。確かに行政には、何か新しいことをして非難されたり、仕事を増や…

ソーシャル・キャピタル

先日、祖父の13回忌があり、久しぶりに親族で集まる機会があった。祖父・祖母には子ども(私の母の代)が3人おり、さらにそこから3人ほどの子ども(私の代)が産まれ、さらにそこから子ども(私の子の代)が産まれている。それぞれの配偶者を含めれば、20…

決められない政治

いよいよ衆議院が解散され、来月には総選挙を迎える。選挙になると、政治に関する報道も多くなるが、最近読んだ「ヒーローを待っていても世界は変わらない」(湯浅誠著、朝日新聞出版)に大きな刺激を受けた。既にフェイスブックなどでは話題になっているが…

仕事ができる人

先日、あるインド料理屋に行ったときのこと。 私「「本日のカレー」は何ですか?」 店員「えーと、何だったっけな・・・確か、ほうれん草のカレーだったか・・・」 私「(「本日のカレー」の中身くらい覚えておけよと思いつつ)まあいいです、じゃ、「本日の…

去年と一緒です

早いもので社会人になってから13年を数えるようになり、資料の原案を作る立場から、最近では出来上がった資料をチェックすることが多くなった。はじめて係長になり、「係員が作成した文書に手を入れるのって新鮮だよね−」などとのんきに同期で話していたこ…

助けを求める力

私は人に助けを求めるのが得意なほうではない。特に、あまりよく知らない人にお願いをするのが苦手だ。例えば、スーパーに行って目当ての商品が見つからないとき、店員に聞くことはまずない。自分で探しても見つからないときは、店員に聞くよりも、ほかの店…

支援を行き届かせるために

この4月から県庁で働くようになって、早いものでもう半年が過ぎようとしている。これまで現場を回っていろいろなことを感じてきたが、その中でももっとも強く感じていることが、支援が必要であるのに、必要な支援が行き届いていない人がいかに多いかという…

人の話を聞く

悩みを相談されたら、答えを教えてあげるのが良い相談相手だと思っていた。わざわざ相談をするくらいなのだから、相手もきっと答えを求めているはずだ。だから、いかに適切な解決策を示せるかが、相談される人の力量だと思っていた。 ところが先日、「傾聴」…

「障害の受容」

自分の子どもに障害があると言われたら、どんな気持ちがするだろう。自分のせいだと自分を責めたり、ちゃんと育てられるだろうかと心配になったり、将来はどうなるのだろうと不安になったりするだろう。あなたの子どもに障害があるかもしれない、と言われた…

選択と自由

夏は霞が関では異動の季節である。紙切れ一枚でどこへでも行かされるのが宮仕えの宿命。とはいえ、異動前ともなれば、何月何日が「Xデー」(異動日のこと)だとか、誰がどこへ行きそうだとか、さまざまな噂が流れ、今年の異動の対象になりそうな職員は、次は…

影響力の強い人

少し前のNHK「スーパープレゼンテーション」では、子どもがどうやって言葉を発するようになるか、という研究を紹介していた。それによると、子どもが言葉を獲得する過程では、子どもが耳にする言葉が、文章から文節へ、そして特定の単語へと短くなってい…

怖がり

もうすぐ3歳になるうちの息子はとても怖がりで、暗いところはもちろん、虫や花火、雷、高いところなど、およそ人が怖がりそうなものは何でも「怖い」といってしがみついてくる。かわいいなあと思う反面、さすがに最近は、男の子なのにあんまり怖がりなのも…

食事の大切さ

映画「隣る人」を見た。この映画は、埼玉県にある児童養護施設の8年間のドキュメンタリー映画である。解説やナレーションなどは一切無く、施設で暮らす子どもたちの毎日の生活が、たんたんと描かれている。地味ながら、子どもたちと施設職員とのふれあいや…

働き方を見直す8 〜ワーク・ライフ・バランスという言葉〜

「ワーク・ライフ・バランス」という言葉は、世の中にだいぶ定着してきたように思うが、その意味するところは、人によってかなりばらつきがあるように感じる。内閣府の調査によると、平成23年の調査では、言葉の認知度としては5割を超えているが、「言葉も内…

働き方を見直す⑦ 〜プロジェクトX的な〜

NHKの「プロジェクトX」は、仕事に一心に打ち込んだ人たちのドキュメンタリーだ。大きなプロジェクトを成し遂げるためには、必ずといっていいほど、さまざまな困難やトラブルが立ちはだかる。番組に登場する人たちは、それを、仲間と助け合いながら、超…

心の声を聞く②

前回の続き。 デシによれば、人間の感情とは、自分が本来こうありたいと思う姿と、現実の姿とのギャップを表すシグナルだという。例えば、仕事で成果を上げて期待に応えたいが、現実はなかなか成果が出ないと、プレッシャーを感じる。一向に仕事をしない人に…

心の声を聞く①

子どもは感情表現がとても豊かだ。泣いたり笑ったり、怒ったり。そして、「場の空気」を読むことなど全くせず、感情をストレートに表に出す。親が一生懸命子どものためを思って準備しても、嫌なものは嫌。「しない」の一言でばっさり斬られるのは、腹が立つ…

Whatcha gonna do when they come? (ピンチのときはどうすんの?)

アメリカに留学していたときのこと。友人の家で誕生日パーティがあり、クラスメイトが30名くらい集まった。パーティが始まって、いよいよ誕生日ケーキが登場!というところで、大きな誕生日ケーキを運んできたメキシコ人の女の子が、手をすべらせてケーキを…

糸屋の娘

京の五条の糸屋の娘 姉は十八、妹(いもと)は十五 諸国大名は刀で殺す 糸屋の娘は目で殺す いきなり何のことかと思われた方もいるかもしれないが、上の句が何を表しているかお分かりだろうか。「糸屋の娘」というタイトルで中身が分かった人は、かなりの国…

送り出勤のススメ

私は、(周りからはそう見えないかもしれないが、)自分では、精神的な耐性がそれほど強い方ではないと自覚している。比較的割り切ってモノを考える方ではあるが、仕事で嫌なことがあったり、失敗したりすると、後から思い出してストレスを感じることが多い…

手段が目的ランド

「手段が目的ランド(SML)」とは、「大人たちが心ゆくまで手段を楽しむ夢の国」。そこでは、目的がなく生産性が微妙な行為ほど歓迎される。すべてのスポーツは、打ちっぱなし投げっぱなしの蹴りっぱなし。ルールはないし勝負もない。ずっとリフティング…

小沢氏が消費税法案に賛成できない理由

野田総理と小沢一郎氏との対談が物別れに終わった。報道によれば、野田総理が消費税法案への理解を求めたのに対し、小沢氏は、増税の前にやることがあるとして、あくまで法案に反対する姿勢を示したという。会談後、小沢氏は記者団に対し、「政権交代に向け…

祝!ブログ開設一周年

いつもブログを読んでいただき、ありがとうございます。早いものでブログを開設してから、今日でちょうど一年になりました。途中、息切れしそうなときもありましたが、何とか週に一回のペースで更新することができました。これも、皆さんの温かいコメントや…

ギリシャの選挙

デモクラシーの語源は、ギリシャ語の「デモクラティア」であるという。そのデモクラシー発祥の地、ギリシャの選挙が、いま、世界から注目されている。 最大の論点は、ユーロ圏にとどまるために、緊縮財政策を取るかどうか、ということだ。既に先週、一度選挙…

アウトリーチ

アウトリーチとは、英語で、「手を伸ばす、届かせる」といった意味の単語であり、福祉の世界では、「訪問型の支援」をあらわす言葉である。福祉制度は、生活保護に代表されるように、基本的に「申請主義」の建て前を取っているから、福祉サービスを受ける人…

生活保護を巡る議論について思うこと

生活保護の受給者が過去最多を更新し続けていることもあり、最近、生活保護を巡る報道を目にすることが多い。こうした報道やその中での議論について、少し気になるところがあるので書いてみたい。 生活保護を巡る最近の報道で多いパターンとしては、まず、生…

内と外

日本の社会には、「内と外」を明確に区別し、「内」には高い保護が与えられるが、「外」は非典型として冷たく扱われる、という構造がいたるところに見られる。例えば、いわゆる「正規労働者」と「非正規労働者」の問題。「内」=「正規労働者」になることが…

ネットワークとコンテンツ

ネットワーク時代にはコンテンツが重要だとよく言われる。インターネットという基本的に無料のネットワークがこれだけ普及すると、ネットワークそれ自体で儲けることが難しくなり、そのネットワークに乗せられるコンテンツを押さえている人が有利だ、という…

批判を恐れないこと

人から批判されるのは誰でも嫌なものだ。特に、何かを進めようとして、反対の声が上がると、「どうして邪魔ばっかりするのか」、「何で分からないのか」、という気持ちになる。私も、入省してから、さまざまな部署で批判されることがあり、そのたびに、嫌な…

意識の重要性

前々回のエントリー(「ビールゲームの衝撃」)で、思い込みがいかに危険かについて書いた。ビールゲームを体験してしばらく経って、改めて、思い込みを含めた、(潜在)意識の重要性について考えるようになった。 下の図は、ビールゲームを体験した勉強会で…